クリックRPGについて
マウスのクリックを中心としたハクスラ系のRPGです。
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ジャストガードからはじまったゲーム開発
PSO2という有名なネットゲームにハマってた時、僕はハンターというクラスを使っていたんですが、このハンターのジャストガードというシステムが凄い気持ちよかったんですね。
どれだけ強い敵の攻撃でもジャストガードさえすればノーダメージ! 敵のモーションを覚えてジャスガ! ジャスガ! 気持ち良い!!
そんなわけでジャストガードを中心にそえたシステムのゲームを考えて、適当に1日でDXRubyで作ったのが最初のバージョンでした。
Rubyを開発言語にした理由
DXRubyを使ったのは開発当時RPGツクールVXにハマっていたからです。
(RPGツクールVXはRubyでゲームを拡張できる機能がある)
RPGツクールVXでゲームを作っている内に、完全に一から独自システムのゲームをRubyで作ってみたいと思ったんですね。
ゲームの配布問題
それでRubyで開発したのは良いんですが、Windows向けにゲームを配布するのは向いてないんです。
Windows以外でゲームを配布するならRubyスクリプトのまま配布して、Main.rbを実行してくれ! で済むんですけど、Windowsユーザーにはそうはいきません。
Windowsでゲームを配布するには実行ファイルを作らないと、ほとんどのユーザーは遊んでくれません。
ですが日本語環境のWindowsで何の問題もなく動くRubyの実行ファイルを作るのは一筋縄ではいかないんです。
Windowsユーザー名が日本語だと実行に失敗するとか、日本語フォルダが混ざっていると駄目だとか……。
素直に最初からWindows向けの開発環境で開発すれば良かったと思いました。
結局インストーラーをつけて、インストールフォルダを固定することによって確実に動くようにしました。
ひー面倒くさい!
DXRubyは最高のゲーム開発ライブラリですが、配布問題だけ注意してくださいね!
徐々にバージョンアップしていったシステム
このゲームを作っていて一番面白かったのはバージョンアップですね。
一番最初のバージョンはゲームバランスは破綻しているしシステムもシンプルすぎるしシナリオもありませんでした。
最初からアバターシステムだけは組み込まれていましたが、せっかくのアバターも戦闘中は表示されていませんでした。
一番最初のバージョンはステージは森まででした。この時点で友人にテストプレイしてもらい、様々な改善点やアイディアを貰いました。
1. ゲームバランスの改善
第一の改善点はゲームバランスです。
初期バージョンではゲームバランスが厳しく、また演出もうざかったです。(敵を倒すたびにいちいちダイアログが出るなど)
そこらへんは最近のソシャゲなんかを参考に徐々にテンポアップされていきます。
1ステージ5ウェーブ制にしたり、リザルト表示を1戦闘ごとではなく1ウェーブごとにしたり、ランダム性の強い敵の攻撃を適度にパターン化したりなどなど……。
装備やお金のドロップ関係もバランスを考えて適度にテンポよく遊べるようにバランスを取っていきました。若干ぬるくなったくらいです。
まぁ裏ボスが非常に強いので、全体的なゲームバランスは取れているかな。と。
裏ボスはレベル上げ、レア装備集めをしてようやく勝てる相手ですからね。(まぁ全ての攻撃をジャストガードすることができれば、ノーダメージで勝つことができますが)
裏ボスを倒すためのレア装備集めやレベル上げは面倒なので、クリア後得点として装備のドロップ率や経験値、拾得金を増やすなどの措置をとりました。これもテンポアップのためですね。
2. 演出の強化
第二の改善点は演出の強化です。
テストプレイしてくれた友達は言いました。ソシャゲやパチンコが面白いのはギャンブル性と演出だと。ちょっとやりすぎなくらいの演出が面白いのだと。
そこでフィーバーシステムを搭載し、ゲージが溜まるとフィーバー状態になり、派手な演出と共にプレイヤーにとって様々な恩恵が与えられるようになりました。
またフィーバーゲージを早く溜めるテクニックとして、コンボシステムを搭載。
コンボを継続すればするほどフィーバー状態になりやすくなりました。(ジャストガードを上手く決めてもフィーバーゲージは溜まりやすい)
エフェクトもシンプルな物を使っていたのですが、派手なエフェクトに変更。
属性が合致している時には派手なテキストでEFFECTIVE!と表示するなど、なるべく画面がうるさくなるようにしました。
リザルト表示もウェーブクリア時には紙吹雪を舞わせるなど派手な物に変更。
アバターを戦闘中に表示し、装備グラフィックを改善、武器もアバターに表示されるようにするなどのバージョンアップも行いました。
ここらへんの演出系は作っていて非常に楽しい物がありました。
3. ハクスラとしてシステムの強化
そして第三の改善点はハクスラとして面白くする。ということでした。
装備補正をつけたり、属性をつけたり、スキルシステムをつけたり、とにかく敵と戦ってレア装備をゲットする楽しみのためにシステムを膨らませました。
装備補正のおかげで、前ステージの装備でも普通に次ステージで戦えるなんてことも。まぁ、そのおかげで、ゲームバランスが全体的にぬるい傾向になってしまいましたが。
4. シナリオの追加
最後の改善点はシナリオですね。全くシナリオなど無かったこのゲームにシナリオを組み込むことにしました。シナリオについては次の章で詳しく語ります。
シナリオ関係の話
最初はシナリオが全くありませんでした。シナリオは完全に後付です。
その割には結構気に入ったシナリオになりましたけどね。
特に理由なくラスボスである魔王を倒したらゲームクリアっていう感じでしたね。最初は。これがノーマルエンディングです。
ちなみにまおーちゃんのデザインはドラゴンクエスト3のゾーマ様のパクリ。
ファザナドゥという超面白いゲームがあるんですが、基本的にシナリオの導入部はファザナドゥからパクりましたね。
僕ファザナドゥ好きなんですよね。久しぶりに故郷に帰ってきたら故郷が荒廃していたっていう導入はファザナドゥと全く同じです。
奴隷を解放するというシナリオは、このゲームはお金を稼ぐ意味が全く無かったので思いついたシナリオです。
基本ハクスラなので敵が落とした装備を使うので、じゃあお金は何に使うの? ってなったんですよね。
結局薬草を買うくらいしかお金の目的がなかったので、お金を稼ぐことをゲームのクリアフラグに設定したんですよ。
それでお金を稼いで、奴隷を解放するというシナリオにしたんですよね。
で、お金を稼ぐのに敵をひたすら倒すのも退屈なので、街づくりモードを作ってお金を稼ぎやすくしたんです。
こうしてシナリオとシステムが相互に作用しあってバージョンアップしていきました。
でも正直街づくりモードは中途半端なシステムになってしまった。
もう少し作り込みたかったけど、ゲームの本筋はシミュレーションではなくハクスラなのであの程度にしときました。
街づくりゲームはまた別に作るかも。街づくりゲーム面白くて好きよ。
で、奴隷を解放するために一千万ゴールドを稼ぐとトゥルーエンディング。これで基本的にゲームは終わりです。
女性騎士アロウ関係のシナリオは完全にゲーム開発が終了した後に後付で作ったシナリオです。
各ステージ終了後にシナリオがないと寂しいというテストプレイヤーの意見を受けてつけました。
アロウのシナリオは最初からクリア後の裏ダンジョン「ソロモンの塔」を想定して考えました。アロウが裏ボスになるのも決まっていました。
仲良くしていたアロウと戦うっていう展開が個人的に熱いなって思ってました。
アロウのデザインは勇者っぽくを意識していて常に全裸、もしくは変な装備をしている主人公との対比になっています。
だからこそ魔王城直前で勇者っぽいデザインのアロウ装備が手に入る様にしたんです。勇者っぽい装備で魔王を倒せるように。
オチは考えてませんでした。
マリアとまおーちゃんが偶然にも二人とも金髪碧眼だったので、金髪碧眼の一族は魔力を使役する能力を持つ、という設定を思いついて、その能力を使ってソロモンの指環の呪いを解くっていうオチにしました。
そんなこんなで裏エンディングまでシナリオを作れました。
実際に貰えた感想
ニコニコ動画に自ら実況プレイ動画をアップロードしたところ、「最後までプレイしました。楽しかったよー」という感想を貰えました。
趣味でやってるゲーム開発、最高の報酬は楽しいという感想です。
いやー感想を貰えて良かった。遊んでもらえて良かった。
ふりーむ! で公開しているんですが、ふりーむ! でレビューも貰いました。
ふりーむ! のレビューは細かく書いてくれる人が多いので、すっごい嬉しいです。
(一言感想でも嬉しいですよ!)
嬉しかったです。ありがとうございます。
というわけで遊んでくれた方、ありがとうございました。
元ネタ等のお話
- シナリオのオープニングはファミコンの名作アクションRPG「ファザナドゥ」より。
- モンスターの一部の元ネタはRPGツクール1~2より。あとくまのプーさん。まおーちゃんの元ネタはドラゴンクエスト3のゾーマ様。
- 氷の世界で出てくるガダマンクスは他人の作ったRPGツクールをやってみたシリーズに出てくる有名モンスター。
- 主人公の名前、ルウはディープダンジョンの勇剣士ルウより。
- リザルト表示画面のYOU’RE WINNER! は伝説のクソゲーBig Rigsより。
- 奴隷商人の元ネタは作者の自画像より。
- ソロモンの指環はそのままソロモンの指環。悪魔を使役できる指環でソロモン王が持っていたとか何とか。
このゲームではソロモンの指環は魔力の低い人間には扱えず、無差別に悪魔を召喚してしまう厄介な呪いのアイテム。
召喚された悪魔はソロモンの塔からは出ることができない。
元々まおーちゃんがソロモンの塔に封印したアイテム。
街の噂ではまおーちゃん自身もソロモンの指環から召喚されたことになっているが、まおーちゃんは元々普通の人間。悪魔ではない。 - ソロモンの塔の悪魔たちは七つの大罪が元ネタ。七つの大罪にはそれぞれ対応した悪魔がおり、それらを反映している。デザインはWikipediaなんかを参考に適当に。
幻の有料18禁バージョンについて
実はこのゲーム、有料18禁バージョンが企画されていた。
各ステージのボスを女性キャラにして、勝つ度にHができるというもの。もちろんまおーちゃんもマリアも対象。
そのためにあえぎ声ボイス素材なんかお金を出して買っていた。
あんのじょう、画力が足りなくて諦めた。
なんとか趣味でお金が稼げないものかねー。